をんな善哉

劇団青年座第201回公演


作=鈴木聡
演出=宮田慶子


日程:2011年5月12日(木)~ 5月22日(日)
会場:紀伊國屋サザンシアター

日程:2011年5月28日(土)~ 5月29日(日)
会場:サンケイホールブリーゼ

 

ものがたり

時は現代。舞台は東京の下町、例えば根岸あたりの甘味処「笹本」。
女将の諒子は毎日仏壇に手を合わせ、日常を報告し、悩みを相談した。
その今時珍しい振る舞いに老職人の繁男も感心するほどである。
今は春、桜餅を仏壇に供えた。

若い頃の諒子は一人娘なこともあって、わがままで反抗的な娘だった。
戦前からつづく店の古めかしい雰囲気も好きではなかった。
大学を卒業した諒子は広告代理店に就職した。
時代はバブルへ向かう頃。
親も店もそっちのけで都心に一人暮らしを始めた諒子は仕事も遊びも恋愛も謳歌した。
男女雇用機会均等法も後押しし、諒子に与えられた役割はまさに最前線の兵隊だった。
結婚などは考えたこともなかった。恋の相手は次から次へと現れた。
諒子はいつまでも自由を楽しんでいたかったのである。

だが四十を目前にしたころ、両親が次々と倒れた。
忙しい諒子はろくに看病をしてやることもなく、母が亡くなると、三日後、父もあとを追うように
亡くなった。
諒子はようやく立ち止まった。
父が最後まで店のことを気にしていたと繁男から聞いた。
繁男自身も身寄りはなく生活に困ることは間違いなかった。
気が付けば、恋の相手は皆結婚していた。
バブルも終わり、毎日がお祭りだった時代は過ぎ去った。

諒子は退職し「笹本」の女将になる決意をした。
孝行をしたいときには親はなし。ありきたりことわざが諒子の心にしみる。
だから、一人前の女将になったいまも、毎日仏壇に手を合わせ、生きている時にはできなかった話を
両親とするのである。

諒子には親友が一人いた。
かつての会社の同期、谷川澄江である。
澄江は独身のまま順調にキャリアウーマンの道を歩み、いまや執行役員に出世した。
そんな澄江が諒子にはまぶしい。
だが、澄江は落ち着いた暮らしを手に入れた諒子をうらやむ。
生きる土俵が違うからこそ、女の友情はつづくのだろう。

時は流れ、「笹本」がある商店街に、存続に関わる大事件が起こった。
諒子の周りにさざ波が立ち始めた。

スタッフ・キャスト

スタッフ

=鈴木聡

演出

=宮田慶子

装置

=伊藤雅子

照明

=中川隆一

音響

=長野朋美

衣裳

=半田悦子

舞台監督

=尾花真

宣伝美術 =早川さよ子
写真撮影 =坂本正郁

製作

=森正敏・紫雲幸一

 

キャスト

笹本諒子 ≪甘味処「笹本」の女将≫

=高畑淳子

前田繁男 ≪「笹本」の菓子職人≫

=堀部隆一

石原国男 ≪「石原酒店」の店主≫

=岩崎ひろし

石原光代 ≪その妻≫ =津田真澄

石原直美 ≪その娘≫

=小暮智美

岡本瞬 ≪直美の恋人 自称・フィギュアアーティスト≫

=豊田茂

塚田浩司 ≪「ドルフィンBAR」のマスター/サーファー≫

=綱島郷太郎

谷川澄江 ≪大手広告代理店「東京エージェント」執行委員/会社員時代の諒子の同期≫ =増子倭文江
朝倉陽一 ≪澄江の恋人/都市開発会社「ライオンコーポレーション」社長≫ =佐藤祐四
田村直樹 ≪「東京エージェント」社員/諒子のかつての恋人≫ =手塚秀彰

東京・大阪公演日程・チケット

東京・紀伊國屋サザンシアター 5月12日(木)~ 22日(日)                             
  5月
  12日 13日 14日 15日 16日 17日 18日 19日 20日 21日 22日
 
13:30        
18:30              

◇ 5月17日(火)13時30分は…『お母さん、芝居へ行こう!』プロジェクト!
子育て中だからこそ、感動しよう。青年座とお母さん大学は、お母さんの観劇をサポートします。
当日、会場内に託児サービスをご用意しました。ご希望の方は、下記までご連絡ください。
員─10名
託児料─1000円
切─5月10日(火)
お申込─お母さん大学 青年座子育て支援プロジェクト
045-444-4030 http://www.okaasan.net/  メールinfo@30ans.com

 

大阪・サンケイホールブリーゼ 
5月28日(土)~ 29日(日)
               

  5月
  28日 29日
 
14:00  
16:00  


 

チケット(税込) 全席指定 販売窓口
一般前売 5,500円 全窓口
学生券 ※東京公演のみ 3,500円 青年座のみ取扱
*学生券は東京公演のみ、青年座での取扱いのみになります。
  ご観劇当日に学生証をご提示いただき、お引取りいただきます。
   
取扱先 問合せ先 取扱時間
劇団青年座 0120-291-481
ネット予約
土日祝除く
11:00~18:00
ブリーゼチケットセンター 06-6341-8888
※大阪公演のみ
11:00 ~ 18:00
チケットぴあ 東京0570-02-9999 Pコード 410-568
大阪0570-02-9999 Pコード 410-794
オペレーター対応
10:00 ~ 18:00
ローソンチケット 東京0570-084-003 Lコード 36507
大阪0570-084-005 Lコード 59299
0570-000-407(オペレーター対応)
オペレーター対応
10:00 ~ 20:00
イープラス ネット販売のみ  
キノチケットカウンター 店頭販売のみ(10:00-18:30)  

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